概要:
これまでの地質学的な調査・研究によって、膨大な数の地層名が使用されてきました。新たな研究により新規の地層名を命名する際には、既存の地層名との重複を避けることが望ましいのですが、膨大な種類の地層名を把握することは簡単ではありません。また、 過去には異なる地層に対して同一の地層名が使用されていた例などもあり、地層名を検索し、記載を確認できるデータベースが必要でした。このため、産総研地質調査総合センターでは、地質図幅などの文献で使用された地層名を取りまとめた「地層名検索データベース」を2001年より公開しています。
地層名は、基本となる「層」に対して、それらが複数集まった「層群」「超層群」など、また「層」を細分したの構成部である「部層」「単層」などの階層構造を持ちます。地層名データベース「Strata」では、「地層名検索データベース」の記載単位のデータを利用し、新たに地層相互の階層構造の関係のリンクデータを作成することを試みました。文献ごとに記載された地層名の階層構造を突き合わせ、共通の上位構造をもつ地層名を同一と見なすことで、複数の文献で記載された地層名を構造化しリンク情報を作成しました。
更新: 2019年10月1日
(Kazuki Naito)