【エントリー作品の詳細説明】
多摩市は毎年、市の全事業を総括する「決算事業報告書」を発行しています。
ここには市全事業の決算データに加えて各事業の目的・趣旨とその年の成果並びに評価が「事業カルテ」として報告されています。この膨大な資料を従来は冊子としてしか公表されず市民の目にほとんど触れることがありませんでした。
多摩市は、この度、本「決算事業報告書」をオープンデータ化し、市民がデータ加工できるようになりました。
Code for Tamaは「オープンデータベースアナライザ XView」を活用し、これを一般市民の誰にとってもわかりやすくかつ多様な分析が可能で、その分析結果を再発信できる機能を有する「アナライザブルレポート」として公表しました。
合わせて本レポートには政府統計の「市町村決算状況報告」「国勢調査」等の統計も同様に掲載し他自治体との比較について考える機会と環境を提供します。
その結果、市民は自らの分析結果や情報を持ち寄り、市民発意による市、議員への確かなエビデンスに基づく意見や提案が可能になります。
これまでも市では市民による行政評価市民フォーラム等市民参画による事業評価の仕組みを導入していましたが、テーマやそこで提供する資料は市から指定したものでした。今後は、より多くの整理された情報から市民が発案しやすい仕組みを提供することで、市と市民との双方向のデータに基づいた議論がなされ、各事業について市職員・議員とのエビデンスベースでの対話が促進されることが期待されます。
さらに将来的には、広く他自治体にも本活動を進めていくことで、自治体間で情報を共有する仕組みを整えXViewの持ち寄り機能によって比較、分析が可能になるように発展させていきたいと考えています。
更新: 2018年1月12日
(花谷修一)