SPARQListは、SPARQLエンドポイントにアクセスし、検索結果をJavaScriptで加工して返すようなREST APIを、Markdown形式で記述するだけで容易に開発・公開できるサービスを提供します。セマンティック・ウェブのデータを活用するウェブアプリケーション開発において、作り込まれたSPARQLクエリやよく使うSPARQLクエリを再利用することができると効率的ですが、SPARQListはこのようにして開発されたAPIのレポジトリにもなりますので、その内容を誰でも閲覧できるほか、書き込み権限があるユーザはフォークして改変することも可能です。APIの定義はMarkdown形式で記述できるため、APIの実行内容が自然にドキュメント化されます。また、APIで受け取ったパラメータの処理や、SPARQL検索結果をcontent-typeネゴシエーションに応じて異なるデータ型に変換するなどの処理にJavaScriptが利用できるため、高度なREST APIを容易に構築することができます。作成したREST APIは、SPARQListのウェブインターフェイス上でパラメータを変えながら実行できる他、開発中に生じるエラーについてはトレースを確認することもできます。もちろんREST APIなのでクライアントのウェブアプリケーションからAPIのURLを叩くだけで結果が得られます。
クエリ実行の高速化についてはキャッシュ機能をもつプロキシーサーバSPARQL-proxyを併用することで実現できますし、SPARQL検索結果の可視化にはd3sparql.jsなどと組み合わせるのも効果的です。